模倣と発展

先日「変面」の事を書いたが、中国人スタッフに指摘されたので訂正を書こうと思う。

中国の国宝で、無形重要文化財に指定されているのは「変瞼」。被っているお面が瞬時に変わるだけでなく、振り付けや音楽、そして劇としてのストーリーもちゃんとある伝統芸能で、正統な流派は1つだけ。日本の「能」が瞬時に「能面」を変えるような劇。お面も布では無く、固い素材で出来ているとの事。最近ではお面が瞬時に変わる部分だけを真似て(独自に研究して)、数多くの「ニセモノ」が公演をしているらしい。いわゆる伝統文化のニセモノ。先日の「変面」もその1つ。BGMは日本の特撮モノみたいだし、その都度決めのポーズは取るし、オバさま方とスナップ写真は撮るしで、『本当に国宝か!?』と思ったが、やはりニセモノだったようだ。

うちの中国人スタッフも自国の伝統芸能を模倣してお金を稼ぐ中国人を嘆いていたが、文化の発展に模倣は付き物。ロックだって一番最初のロックだけが本物のロックだと思っている人はいるし、そういう人達からすると今のロックは模倣から派生した異端であろう。マネをするなら堂々と真似るべき。